飲食店の英語メニュー作成ガイド|AI翻訳で多言語メニューを作る方法
英語メニューは「設計」で差がつく
結論から言います。外国人客に喜ばれる英語メニューは、「翻訳の精度」以上に「メニューの設計」で決まります。
料理名を直訳して並べるだけの英語メニューは、かえって外国人客を混乱させます。一方で、料理名に簡単な説明を添え、アレルギー情報を明記したメニューは、注文完了率を大きく引き上げます。本記事では、英語メニューの設計から翻訳、完成までの全手順を具体的に解説します。
英語メニューが必要な理由
データで見ると、英語メニューの必要性は明確です。
観光庁の訪日消費動向調査によると、2025年の訪日外国人消費額は9兆4,549億円に達しました。このうち飲食関連の消費も大きな割合を占めています。多言語メニューを用意することで、訪日客の注文時の不安を減らし、スムーズな接客につなげることができます。
英語メニューを用意することで得られるメリットは以下の3点です。
- 注文完了率の向上: 多言語メニューにより言語の壁による機会損失を防げる
- 客単価の向上: メニューを理解できることで、追加注文や高単価メニューの選択が増える
- 口コミ効果: 多言語対応の口コミはGoogle MapsやTripAdvisorで高評価につながる
英語メニューに最低限必要な5項目
英語メニューに含めるべき最低限の項目は以下の5つです。
1. 料理名(英語表記)
直訳ではなく、料理の特徴を伝える英語表記にします。詳しくは後述の「料理名の翻訳コツ」で解説します。
2. 料理の簡単な説明
料理名だけでは伝わらない場合、1〜2行の説明を添えます。材料や調理法、味付けの特徴を簡潔に記載します。
3. 価格(税込表記)
日本では「税抜価格+税」の表示が一般的ですが、多くの国では税込価格の表示が標準です。外国人客には税込価格(Total / Tax included)を明記しましょう。
4. アレルギー情報
厚生労働省が指定する28品目のアレルギー物質のうち、使用しているものを明記します。英語での表記方法は後述のテンプレートを参照してください。
5. 辛さ・分量の目安
辛い料理には辛さの度合い、大盛り・小盛りの有無を記載します。
料理名の翻訳コツ:直訳よりローマ字+説明
日本の料理名を英語に翻訳するとき、最もよくある失敗が「直訳」です。「親子丼」を「Parent and child bowl」と訳しても、外国人客には不気味に映るだけです。
推奨されるのは「ローマ字(または英語名)+簡潔な説明」のフォーマットです。
| やり方 | 例 | 外国人客の反応 |
|---|---|---|
| 直訳 | Parent and Child Bowl | 「何これ?」 |
| ローマ字のみ | Oyakodon | 「読めない」 |
| ローマ字+説明 | Oyakodon — Chicken and egg rice bowl | 「美味しそう!」 |
このフォーマットを使えば、日本の食文化を尊重しつつ、外国人客にも内容が伝わります。
カテゴリ別料理名翻訳例(和食/洋食/カフェ)
以下に、和食・洋食・カフェの代表的な料理名の翻訳例を示します。ローマ字+説明のフォーマットで記載しています。
和食
| 日本語 | 英語表記 | 説明文 |
|---|---|---|
| 親子丼 | Oyakodon | Chicken and egg rice bowl |
| きつねうどん | Kitsune Udon | Udon noodle soup with sweet fried tofu |
| 天ぷら | Tempura | Deep-fried seafood and vegetables |
| とんかつ | Tonkatsu | Crispy deep-fried pork cutlet |
| 味噌汁 | Miso Soup | Traditional soybean paste soup with tofu and seaweed |
| 焼き鳥 | Yakitori | Grilled chicken skewers |
| すき焼き | Sukiyaki | Simmered beef and vegetables in sweet soy broth |
| お好み焼き | Okonomiyaki | Savory pancake with cabbage, meat, and seafood |
洋食(日本の洋食)
| 日本語 | 英語表記 | 説明文 |
|---|---|---|
| オムライス | Omurice | Omelet wrapped around seasoned fried rice |
| ハンバーグ | Hamburg Steak | Japanese-style ground beef steak with demi-glace sauce |
| カレー | Japanese Curry | Mild curry with rice, a Japanese comfort food |
| エビフライ | Ebi Fry | Deep-fried breaded prawns |
カフェ・デザート
| 日本語 | 英語表記 | 説明文 |
|---|---|---|
| 抹茶ラテ | Matcha Latte | Green tea latte made with premium matcha |
| たい焼き | Taiyaki | Fish-shaped pastry filled with sweet red bean paste |
| かき氷 | Kakigori | Shaved ice with flavored syrup |
料理名翻訳のポイント
- 専門用語は避ける: "simmered" より "slow-cooked"、"braised" より "cooked in soy sauce" の方が伝わりやすい
- 主要な材料を明記: アレルギー対策にもなる。"seafood" だけでなく "shrimp and squid" のように具体的に
- 味の特徴を添える: "spicy" "sweet" "savory" "mild" などの味の形容詞を入れる
アレルギー表示の英語テンプレート
アレルギー表示は、外国人客にとって最も重要な情報の一つです。以下の3つのパターンを使い分けます。
含有表示(Contains)
その原材料が含まれていることを示します。
“ Allergen Information: Contains: Egg, Wheat, Soybeans, Shrimp “
日本語の例:
この料理には卵、小麦、大豆、えびが含まれています。
含む可能性の表示(May contain)
製造過程で混入する可能性がある場合に使用します。
“ May contain: Milk, Tree nuts “
日本語の例:
牛乳、木の実が混入する可能性があります。
不使用表示(Free from)
その原材料を使用していないことを示します。
“ Gluten-free / Nut-free / Dairy-free “
主要アレルゲンの英訳一覧
| 日本語 | 英語 | よく使う表記 |
|---|---|---|
| 卵 | Egg | Contains egg |
| 小麦 | Wheat / Gluten | Contains wheat / Contains gluten |
| 牛乳 | Milk / Dairy | Contains milk / Dairy-free |
| えび | Shrimp | Contains shrimp |
| かに | Crab | Contains crab |
| 大豆 | Soybeans / Soy | Contains soy |
| 落花生 | Peanuts | Contains peanuts |
| そば | Buckwheat | Contains buckwheat |
| くるみ | Walnuts | Contains tree nuts |
メニュー作成手順(4ステップ)
英語メニューの作成は、以下の4ステップで進めます。
ステップ1:日本語メニューを整理する
まず、メニュー構成を整理します。カテゴリ分け、料理名、価格、アレルギー情報を一覧化してください。
ステップ2:AI翻訳で英語下訳を作成する
じたん翻訳にメニューのPowerPointまたはPDFファイルをアップロードし、翻訳を実行します。3段階翻訳(文脈理解→一次翻訳→ブラッシュアップ)により、単語の直訳ではなく自然な英語が出力されます。フォーマット保持機能により、メニューのレイアウトを崩さずに翻訳できます。
ステップ3:料理名と説明文を調整する
AI翻訳の出力をベースに、前述の「ローマ字+説明」フォーマットで料理名を調整します。特に以下の点を確認してください。
- 料理名が直訳になっていないか
- 主要な材料が明記されているか
- アレルギー情報が正確か
- 辛さの度合いが記載されているか
ステップ4:ネイティブ確認→印刷
可能であれば、英語ネイティブスピーカーにメニューを確認してもらいます。特に料理の説明文は、ネイティブの視点で「これで内容が伝わるか」をチェックしてもらうのが理想です。確認が終わったら印刷して設置します。
よくある失敗と対策
直訳で意味が通じない
「焼き鳥」を「Grilled Bird」と訳すようなケースです。日本の料理名は、素材や調理法をそのまま英訳すると不自然になることが多いため、「ローマ字+説明」のフォーマットを徹底してください。
画像がなくて選べない
料理の写真がない英語メニューは、言葉だけで選ばせることになります。写真付きメニューにすることで、注文完了率が大幅に向上します。写真を載せるスペースがない場合は、メニュー表の横にサンプル写真を配置する方法もあります。
価格が税抜で記載されている
日本の飲食店では税抜価格+消費税の表示が一般的ですが、多くの国では税込価格の表示が標準です。外国人客が日本の税抜表記に戸惑うケースは少なくありません。税込価格(Tax included)を併記することを推奨します。
英語しか対応していない
英語メニューだけでは、中国語圏や韓国語圏の訪日客に対応できません。じたん翻訳の多言語対応機能を使えば、英語・中国語・韓国語の3言語で訪日客の大部分をカバーできます。
まとめ
飲食店の英語メニュー作成のポイントは以下の3つです。
- 「ローマ字+説明」フォーマットで料理名を翻訳する
- アレルギー情報を必ず英語で明記する
- AI翻訳で下訳を作成し、人間の目で調整する
じたん翻訳は、PowerPointやPDFのメニューをレイアウト保持したまま翻訳できます。100チケットの無料特典があるため、まずはメニュー1枚を英語に翻訳してみることをお勧めします。
FAQ
Q. 英語メニューはどうやって作ればいいですか?
A. 既存のメニューをPowerPointまたはPDFで用意し、じたん翻訳にアップロードするだけで英語翻訳が作成できます。フォーマット保持機能により、元のデザインを崩さずに翻訳できます。出力された翻訳を「ローマ字+説明」のフォーマットで調整し、ネイティブに確認してもらうのが推奨フローです。
Q. 料理名は直訳でいいですか?
A. 直訳は避けてください。例えば「親子丼」を「Parent and child bowl」と直訳すると、外国人客には不気味に映ります。「Oyakodon — Chicken and egg rice bowl」のように、ローマ字に簡潔な説明を添えるフォーマットを推奨します。
Q. アレルギー表示はどの程度必要ですか?
A. 厚生労働省が指定する28品目のうち、使用しているものをすべて明記してください。"Contains: Egg, Wheat, Soy" のように英語で記載します。混入の可能性がある場合は "May contain: …" を併記します。アレルギー情報はメニューの各料理に個別に記載するか、メニュー末尾に一覧でまとめる方法があります。
Q. どの言語に翻訳すべきですか?
A. 英語・中国語・韓国語の3言語を最優先してください。この3言語で訪日客の大部分をカバーできます。立地によって優先言語は異なりますが、まずはこの3言語でメニューを整備することをお勧めします。
Q. AI翻訳の品質はメニューに使えますか?
A. 2026年のAI翻訳は、メニューの翻訳において十分に実用レベルです。じたん翻訳は3段階翻訳(文脈理解→一次翻訳→ブラッシュアップ)を採用しており、単語の直訳ではなく自然な英文を出力します。ただし、料理名やアレルギー情報は必ず人間による最終確認を行ってください。
